ROKAEの10kg級協働ロボットは「導入前ワークテスト」で勝負が決まる

協働ロボット導入で一番コストが膨らむのは、機種選定そのものではなく「買ってから分かる想定外」です。
「可搬は足りるはず」「届くはず」「動くはず」・・・・この「はず」が外れた瞬間に、ハンド作り直し・治具改造・安全設計のやり直し・再ティーチが連鎖します。
ロボコラボ(運営:株式会社トライテクス)は、ROKAEの協働ロボット(12kg可搬)を社内設備として保有しており、ユーザーの皆様がロボット導入をする前にワークテストを実施いただける環境を有しています。
ターゲットとなる工程へのロボット導入可否判定と成立条件の確定までを支援することが可能です。※ROKAEの協働ロボットは、全軸トルクセンサ標準搭載や産業用途前提の設計(例:保護等級IP67のモデル展開)を特徴としていますので、条件だしが非常にしやすいロボットです。
なぜ「ワークテスト」が必要なのか:10kg級は境界領域だからこそ重要
10kg級(=10kg前後のワークを扱いたい帯域)は、現場で一番“境界”が出やすい可搬重量の水準です。
- ハンド重量が重くなりやすい(把持の安定を取りに行くほど重くなる)
- 姿勢で実効可搬が変わる(重心が前に出るほど条件が厳しくなる)
- 干渉回避でタクトが崩れる(届くのに速く動けない)
- 協働安全の制約で速度が落ちる(結果、目標タクトに届かない)
この領域は、カタログの「最大可搬」だけで判断するとワークの重量に耐えられず、さらに可搬重量の高い機種が必要になる場合があります。そこで、実機でのワークテストが有効となるのです。ちなみに、ROKAEの協働ロボットのラインアップ例として、CRシリーズには可搬12kg・動作半径1434mmのモデルがあり、10kgワーク用途でも現実的な検討レンジとなっています。(ハンド重量・重心で最終判断)。
トライテクスが提供する「ROKAEワークテスト」のコンセプトと、意思決定可能な4つのこと
ワークテストは「できる/できない」を言う場ではなく、できる条件を確定して、導入判断を早める場です。
当社では、ROKAEのロボットを導入することで中小・中堅企業の製造現場の省人化を実現すべく、ワークテストからシステム提案を行っています。本ロボットワークテスト環境では下記4つの項目の意思決定が可能です。
1. 可搬成立:10kgワークが“条件込み”で持てるか
- ワーク重量+ハンド重量+ケーブル/配管
- 把持点(重心)と姿勢
- 加減速(タクトを詰めるほど負荷が増える)
ここが曖昧なままだと、後で必ず作り直しになります。
2. タクト成立:目標サイクルに届くか
- 最短タクトだけでなく、チョコ停後の復帰や段取り替えも含めて安定タクトを確認する。
- 干渉回避の経路が複雑になると、一気に伸びる。
3. 精度成立:組付け・位置決めの許容に入るか
- 繰返し精度だけではなく、ワークばらつき・治具ばらつき・把持ばらつきを含めて見る。
4. 協働成立:安全の落としどころが作れるか
ROKAEは全軸トルクセンサ標準搭載や安全規格への対応をうたっており、接触検知・力制御の設定を含めて検討しやすい。
ただし協働は「機能がある」だけでは成立しない。運用ルール・速度・停止距離をテスト項目として落とし込む必要があります。
これら4つの項目に対して意思決定を行うための素材・材料がそろうため、適切な判断が可能となります。
ワークテストの進め方:手戻りを減らす“工程型”で回す
STEP1:事前ヒアリング(制約条件の確定)
- 対象工程、現状タクト、目標タクト
- 設置スペース、前後工程I/F
- ワーク状態(油・粉・濡れ)、ばらつき
STEP2:成功条件の定義(ここが一番重要)
成功条件が曖昧だと、テストは「やった感」で終わる。
例)
- タクト:○秒以内で安定(チョコ停復帰○分以内)
- 把持:落下ゼロ、傷NGゼロ
- 精度:挿入成功率○%、姿勢ズレ○mm以内
- 協働:速度上限・監視範囲・停止条件を運用として成立
STEP3:実機ワークテスト(ROKAE 10kg級で実ワーク検証)
把持 → 搬送 → 姿勢変換 → 置き/挿入 → 戻り、まで通す。
必要なら、ハンド案・治具案も同時に検討して「成立条件」を詰める。
STEP4:結果レポート(導入可否+条件を明文化)
- できる/できないではなく、できる条件で提示する
- 条件=速度、ハンド仕様、治具条件、安全条件、運用手順
この形にすると、稟議・見積・工程設計が一気に進む。
10kg級のワークテストで、特に外しやすい落とし穴
ハンドが重くなって実効可搬が足りなくなる
真空や多点把持にすると、配管・継手・バルブまで含めてハンドが大きくなります。その結果、「ワーク10kg」でも、ハンド側が3〜5kgいくと急に厳しくなり、可搬重量の大きなロボットへの変更を余儀なくされます。
“届く”のに干渉回避で姿勢が破綻する
設備の柱、コンベヤ、治具、センサ、扉など様々な要因で、ロボットのアームの長さがネックとなる場合があります。ワークテストでは最終配置に近い干渉条件を作って確認することで実装環境に近い状態でのテストを行います。
協働安全の速度制限でタクトが崩れる
協働は速く動かせない局面が出てしまいます。接触検知や力制御ができても、速度・エリア・停止条件の設計がないとタクトタイムが十分に出せず、前後工程に影響を与えます。その点、ROKAEは力覚・安全系の訴求をしているため、テストで「どこまでのタクトタイムが出せるのか?」を詰めやすく、実装後のタクトタイムの大幅な遅れの発生を回避できます。
ワークテストに持ち込むもの(最小セット)
- ワーク(可能なら良品/ばらつき品を複数)
- 現状治具の写真、ざっくり寸法
- 目標タクト、NG条件(傷、姿勢、位置ズレなど)
- 把持面情報(油・粉・濡れ)
- 可能なら、現行の作業手順(人作業の流れ)
これらを準備していただければ、ワークテストをご満足いただける環境で提供できます。お困りの案件がありましたら、お問い合わせください。
- 協働ロボット導入の進め方(要件定義〜立上げ)
→ https://robo-colab.com/ - 搬送・移載の自動化でタクトを安定させる考え方
→ https://www.automatic-transferring-machine.com/
よくある質問(FAQ)
Q1. 10kg可搬なら10kgワークをそのまま持てるのか
そのまま持てるとは限りません。ハンド重量、重心、姿勢、加減速条件で成立が変わります。ワークテストで「成立条件」を確定するのが早いと思いますので、ぜひワークテストを実施ください。。
Q2. ROKAEの10kg“級”とは何を指すのか
ROKAEの協働ロボットCRシリーズには、可搬7kg・12kgなどのモデルがあり、10kgワーク用途では12kgモデルが検討レンジに入りやすいため、12㎏の可搬タイプをさします。最終的な可否はハンド重量と重心で決まります。
Q3. 協働運用の安全は、テストでどこまで見られるのか
速度、停止条件、エリア、運用手順まで含めてテスト項目化することができます。ROKAEは全軸トルクセンサ標準搭載や安全規格対応をうたっており、接触検知・力制御の検証設計が組みやすく、お客様の求める条件に沿ったテストを行います。
Q4. テストしたら導入は必須なのか
必須ではありません。目的は「導入判断を確定させること」と「成立条件を明文化すること」ですので、必須ではありません。ただし、テスト後に別のSierに依頼すると二度手間となるため、基本的には同じSierに依頼されることをお勧めします。
ROKAE 10kg級の導入前ワークテストで、可否と条件を固める
導入後に詰む原因は、機種ではなく“前提の曖昧さ”です。株式会社トライテクスは、ROKAE協働ロボット(10kg級)で実ワークを回し、可否判定と成立条件まで確定します。
- 可搬(ハンド込み)
- タクト
- 精度
- 協働安全(運用含む)
- 復帰性
この5点をテスト項目にして、手戻りの芽を潰します。お困りの案件がありましたら、お問い合わせください。

